サムスン電子、新たな商標出願は量子ドットディスプレイ商品化か ― 韓国 ―
2014年8月28日に韓国サムスン電子が「サムスンQDOT TV」との商品名を米国特許商標庁に出願していたことが明らかになった。
(参照:Samsungが米国特許商標庁に対し「Gear Solo」「Gear Now」の商標登録を出願 ― 韓国 ―)
現在、開発が進んでいる量子ドットディスプレイの商品化をにらんだ動きだと予想されている。2014年9月5日にドイツで開幕した「家電展示会IFA2014」でこの「サムスンQDOT TV」が公開されるのではないか、との憶測も流れている。
しかし、新型スマートフォン「GALAXY Note 4」は発表されたものの「サムスンQDOT TV」に関する情報はまだ見あたらない。
量子ドットディスプレイは半導体ナノ粒子を使用した新型ディスプレイであり、 天然色に近い画面を再現できるとしている。量子ドット物質をフィルムに適用させて液晶ディスプレイの色再現性を飛躍的に向上させるといわれている技術だ。
サムスン電子はライバル社からの格安スマートフォンの相次ぐ登場で経営危機を危惧されており、今回の新型ディスプレイの動向が注目されている。
商標名が「サムスンQDOT TV」は商標名としては平板です。「QDOT」は量子ドット「Quantum Dot」の略称でしょうし、「TV」は言うまでもなくテレビのことでしょう。それに社名を冠しただけの商標ですから、非常に簡単です。
サムスン電子のタブレットの名称「GALAXY」と比較すれば、特色が少ないことが一目瞭然です。ちなみに、最近日本で発表された、Apple社のウェアラブルデバイスも「Apple Watch」と単に社名に時計の英語表記を付けただけの名称でした。
ですが、このような簡単な表記の方が、商標権の登録の際には、登録前も登録後もトラブルに巻き込まれることが少なくて、いいかもしれません。商標に社名が入ると、他社は絶対真似ができませんし、また、先に登録されている商標に類似しているということもほとんどなくなります。
一般の消費者に対する印象付けということを考えると、「GALAXY」のようなかっこいい名称を付けた方がいいのかもしれませんが、対象がテレビならば、特に若い世代のみを消費の対象としているわけではありませんので、そのことはあまり気にしなくてもいいかもしれません。
とにかく、消費者に対する印象付けは別として、商標の権利化の容易さについては、社名を入れることは効果抜群です。
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