TDIとGSMI ジンの商標権係争に決着 ― フィリピン ―
フィリピンで、蒸留酒メーカーのタンドゥアイ・ディスティラーズ(TDI)と、商社・サンミゲル・グループ傘下ヒネブラ・サンミゲル(GSMI)のジン商品の商標権をめぐる係争が起こり、同国の知的財産権局であるIPフィリピンは、TDIに事実上の勝利の決定をくだした。
(参照:インベブ社 商標をめぐり「バドワイザー」を「バド」へ ― イタリア ―)
GSMI側の訴えは、TDIが販売している「ヒネブラ・キャピタン」がヒネブラ・サンミゲルのブランドの商標権侵害にあたるとしてブランド名の差し止めを求めた。一方のTDI側は、「ヒネブラ」という言葉はスペイン語でジンという意味。ジン商品の総称として使用が認められるべきと反論。
現在のフィリピンの公用語はフィリピン語と英語だが、長く続いたスペイン統治時代の影響が残りスペイン語文化は国内に色濃くのこっている。
その点を受け、IPフィリピンのブランカフラー局長は、TDIのヒネブラはジンの総称という主張を支持した結果だ。
近年、アジア各国で知的財産法の整備が整い、その重要性が認識されつつある。知的財産をめぐる係争は、今後ますます増えそうだ。
スペイン語でGINのことをヒネブラと呼ぶのですね。知りませんでした。
スペインの影響を受けているフィリピンだからこその判決ではないでしょうか。
日本だと逆の判決になる可能性が高い気がします。
外国語の一般名称であっても、日本で知られている言葉でなければ日本国内では識別力を発揮しますので。
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