中国の市場展開は困難か、登録予定商標「テスラ」のゆくえ ― 中国 ―
米電気自動車メーカーのテスラ・モーターズが中国で登録を予定していた商標「テスラ」が、すでに国家工商行政管理局に登録されており、市場展開が行き詰まっていることが、2013年8月23日に関係者の発言によって明らかになった。
(参照:また先に商標登録出願 「スノーデン」 は認められるか ― 中国 ―)
商標がすでに抑えられていることから、同社は今年の初めに予定していた北京の旗艦ショールームのオープンを保留せざるを得なくなっている。
中国で「テスラ(Tesla)」の商標を登録しているのは、広東省に住むビジネスマンだという。代理業者によると、登録は2006年のことで、英語と中国語の両方の商標権を有している。すでにこの男性は中国ドメインでテスラのWebサイトも開設している。
テスラは比較的新しい企業であるため、中国にも設けられている世界的に広く知られるブランドを保護する規定の対象とはみなされなかったようだ。このため、法律専門家の間では、同社が男性の事業を買収するよりほか、解決策はないだろうという考えが一般的だ。
また中国かと思うかもしれませんが、このような事例は世界中の何処にでもあります。
日本に参入してくる企業であっても同じ経験をした企業がたくさんあるでしょう。世界に進出するのを予定しているのであれば、予め主要国での商標は押さえておく必要があるのです。
一方で、登録主義の商標法の問題点でもありますので、法改正も必要となるかもしれません。今回は、商標権者が使用しているので不使用取消審判もできませんし、米社側の立場が弱いですね。
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